
引っ越しや買い替えのタイミングで悩むのが、冷蔵庫や洗濯機といった大型家電の処分方法です。
「粗大ゴミとして出せるのでは?」と思う方も多いですが、実はこれらの家電は自治体の粗大ゴミ回収では原則として引き取ってもらえません。理由は、家電リサイクル法という法律で、特定の処理方法が義務づけられているからです。
本記事では、冷蔵庫や洗濯機を処分する際に知っておきたい家電リサイクル法の基本から、正しい処分手順、そして山梨県内で利用できる具体的な方法まで、わかりやすく解説します。
なぜ冷蔵庫や洗濯機は粗大ゴミに出せないのか
まず最初に知っておきたいのは、「冷蔵庫」「冷凍庫」「洗濯機」「衣類乾燥機」などの大型家電は、自治体の粗大ゴミ回収では回収対象外であるという点です。
これは2001年に施行された「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」によって、特定の家電製品はメーカーや販売店が責任を持ってリサイクルしなければならないと定められているためです。
つまり、自治体が通常の粗大ゴミとして処理するのではなく、専門のリサイクルルートを通して再資源化される仕組みになっているのです。
冷蔵庫や洗濯機には、鉄や銅、アルミ、ガラス、プラスチックなど再利用可能な素材が多く含まれています。これらを適切に分解・再利用することで、資源を無駄にせず、環境負荷を減らすことができます。反対に、誤った処分方法で廃棄してしまうと、冷媒ガスや有害物質が大気中に放出され、地球環境に悪影響を与えることもあるのです。
家電リサイクル法の対象となる4つの家電
家電リサイクル法の対象となるのは、次の4品目です。
- エアコン
- テレビ(ブラウン管・液晶・プラズマ)
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
これらはすべて「特定家庭用機器」として指定されており、リサイクルルートを通さなければ処分できません。自治体によっては、他の家電(電子レンジや掃除機など)を粗大ゴミとして回収していますが、上記4品目だけは別扱いです。
つまり、「粗大ゴミ=大きな物」という認識で処分しようとすると、ここでつまずいてしまうケースが非常に多いのです。
家電リサイクル法に基づいた処分方法
では、具体的に冷蔵庫や洗濯機をどうやって処分すればよいのでしょうか。
家電リサイクル法に従った正しい方法は大きく分けて3つあります。
1つ目は、「買い替え時に販売店へ引き取ってもらう」方法です。新しい家電を購入するとき、古い家電を同時に引き取ってもらうのが最もスムーズです。販売店はリサイクルルートを持っているため、法に沿った処分を行ってくれます。
2つ目は、「過去に購入した店舗へ引き取りを依頼する」方法です。もし購入店がまだ営業している場合、古い製品を引き取る義務があります。ただし、引き取り料金とリサイクル料金は別途必要です。
そして3つ目が、「指定引取場所へ自分で持ち込む」方法です。山梨県内にも複数の指定引取場所があり、例えば甲府市の「日本通運甲府支店」や「山梨通運甲府支店」などで受付を行っています。リサイクル券を郵便局で購入し、必要事項を記入してから持ち込めば、スムーズに処分できます。
リサイクル料金と収集運搬料金の違い
冷蔵庫や洗濯機を処分する際は、費用がかかります。このとき混同しやすいのが「リサイクル料金」と「収集運搬料金」です。
リサイクル料金は、メーカーごとに設定されており、家電を分解・再利用するための費用です。冷蔵庫の場合は3,000円〜5,000円前後、洗濯機は2,000円〜3,000円程度が一般的です。
一方、収集運搬料金は、販売店や業者が自宅まで家電を引き取りに来る際に発生する費用です。距離や作業内容によって変動しますが、1,000円〜3,000円程度かかることが多いです。
つまり、「自分で持ち込めば収集運搬費用が不要」ですが、「全て任せたい場合はその分の費用が追加で発生する」という構図になります。
山梨県内での家電リサイクルの流れ
山梨県では、家電リサイクル法に基づく回収・処分体制が整っています。
例えば、甲府市では「指定取引場所への持ち込み」または「販売店・業者への依頼」の2通りが主な手段です。笛吹市や甲斐市など周辺自治体も同様のルールを採用しており、自治体ごとの案内ページで確認できます。
実際の流れとしては、まず郵便局で「家電リサイクル券」を購入し、処分する家電のメーカー名・品目などを記入します。その後、引き取り依頼または指定引取場所への持ち込みを行います。
持ち込みの場合は事前予約が必要なケースもあるため、事前に確認しておくとスムーズです。
また、山梨県内では地域密着型の不用品回収業者も多く、サンテックのような専門業者に依頼することで、搬出からリサイクル処理まで一括で行えるのも大きなメリットです。重たい冷蔵庫や洗濯機を自力で運ぶのは危険を伴うため、特に女性や高齢の方は専門業者の利用を検討すると安心です。
不用品回収業者を利用する際の注意点

家電リサイクルのルールを守らずに回収を行う悪質業者も存在します。
「無料で引き取ります」と言いながら、後から高額な処分費を請求したり、回収後に不法投棄を行うケースも報告されています。こうした行為は法律違反となり、依頼者にも責任が及ぶことがあります。
信頼できる業者を選ぶためには、
・所在地や会社概要が明確に記載されているか
・リサイクル券の発行に対応しているか
・見積もり内容が具体的で明瞭か
といった点を確認することが大切です。
有限会社サンテックのように、正式な許可を受けた回収業者なら、法に沿った処分と安全な搬出作業を行うため、安心して任せることができます。
正しい方法で冷蔵庫・洗濯機を処分しよう
冷蔵庫や洗濯機は見た目には「粗大ゴミ」と変わらないかもしれませんが、法律上は家電リサイクル法の対象品目です。そのため、自治体の粗大ゴミ収集では引き取ってもらえず、メーカーや販売店、もしくは許可を受けた回収業者を通じてリサイクル処理を行う必要があります。
手間は少しかかりますが、環境を守りながら資源を再利用する大切な仕組みです。山梨県内では指定引取場所や回収業者も充実しているため、自分に合った方法で安心・確実に処分することができます。
もし搬出が難しい、手続きがわかりにくいと感じたら、専門業者に相談してみるのがおすすめです。正しい手順で処分すれば、余計なトラブルを避け、スッキリと新しい生活をスタートできます。