生前整理とは 説明イメージ(老夫婦 イメージPHOTO)

生前整理という言葉を聞いたことはあるでしょうか。最近ではメディアや本、雑誌などで出てくることも多いので、意味が分からなくても言葉だけは見たことがある、知っているという人もいるかもしれません。生前整理とは文字の通り、生きているうちに自身の身辺や財産を整理しておくことを指します。もっと大きい枠組みでは「終活」という活動の一つとして捉えられています。生前整理と言うと、特に高齢者をイメージされるかもしれませんが、最近では若い方、特に20代や30代の方でも生前整理を行う方が出てきましたが、生前整理するには早すぎるのでは、という考えもあるかもしれません。しかし、人はいつ死ぬのか誰にも分かりません。ここでは、生前整理の方法をいくつかご紹介します。 

生前整理を行う重要性 

なぜ生前整理を行う必要があるのか、どれくらい大事なのかはなかなかイメージしにくいと思います。なぜなら人は日常を生きていている中で、自分の死後を考えることはほとんどないですし、人によっては考えたこともないという人もいるからです。生前整理を行う重要性は大きく分けて2つです。 

1. 残された家族の負担を減らすことが出来る

突然ですが、現在の自分の財産状況を把握できていますでしょうか?
財産と言ってもお金だけではなく、大切なものも含みます。もしあなたが死んでしまった場合、それらを処分したりするのは残された家族が行います。もし処分するものが大量にあったらどうでしょう、しかもどれを大切にしていたかも分からない場合、その負担は非常に大きいものになるはずです。単に持っているものを事前に処分しておくということだけではなく、例えば遺言に処分方法や、お金関係であれば誰に相続してほしいなどを残しておくだけでも、家族への負担は確実に軽くなります。

2. 自分が希望する通りの死後を迎えるため 

法律上、遺言を遺すことが出来る年齢は15歳以上となっています。ですので、15歳以上であれば誰でも遺言を書くことが出来ます。遺言といえば遺産相続などをイメージされるかもしれませんが、最近ではお葬式の形式を書いておくケースも増えています。例えば、大勢の人を招いての葬式を希望するのか、それとも身内だけで行う家族葬か、あるいは火葬のみで遺骨は散骨してほしいなど、自分の希望を事前に伝えておくことで、希望通りの死後を迎えることが出来ます。

生前整理を行っておくメリット 

生前整理を始めておくメリットはいくつかあります。1つは何かあったときに困らないということ。例えば事故に巻き込まれた場合、保険証をどこに保管しているのか、また預金通帳や最近ではマイナンバーカード等、いざという時に必要なものがあれば整理して把握できていれば、自分だけでなく、サポートしてくれる人に伝える場合にも手間なく行うことが出来ます。2つ目は判断能力が鈍ってきても安心ということです。生前整理と似た言葉で老前整理という言葉があります。これは高齢になってから整理を行うことを指しますが、高齢の場合、若いときに比べて判断能力がどうしても落ちます。整理するものが多い場合、体力的な問題も出てきます。また、遺言を書く場合も判断能力が低下した場合だと記載することが難しくなる場合もあるので、できるだけ早めに行っておくことをお勧めします。 

スムーズに生前整理を行うために 

いざ生前整理を行おうと思ったとしても、何から手を付けていいか分からなくなるかもしれません。その際、ぜひ以下のポイントに気をつけて始めてみてください。

1. 必要なもの、不要なものを分ける 

片付けの基本となりますが、まずは自分にとって必要なものか、そうでないかを軸に整理していきます。不要なものは捨てますが、中には判断がつきづらいものもあるかと思います。そういった場合は、例えば半年など期間を絞って残しておき、その期間内で使用が一度もなければ捨てるという方法がお勧めです。ルールを事前に決めておき、それに則って作業を進めていくことがポイントです。 

2. 大切なものは一つにまとめる 

リスク分散の考え方で大切なものを分けて保管しておくという方法がありますが、生前整理を行う上では一つにまとめておくほうが良いです。なぜなら、何かあった際に例えば「保険証はタンスの右から2番目の引き出し」、「通帳は金庫の中」と分けておくと人に伝える際に手間ですし、情報がそもそも間違っている場合もあります。ですので、大事なものは金庫の中等、一箇所にまとめておくと覚える方も楽ですのでお勧めです。 

3. 財産目録に財産を記載しておく 

もし財産があり、家族や身内に相続したいと考えている場合、今持っている自分の財産状況を目録にまとめておく必要があります。なぜかと言うと、相続の手続きを行う場合、故人の財産を調べるのですが、これが非常に手間と時間がかかる作業になるので、予め財産状況がまとまっている目録を作成しておくことで相続手続きがスムーズに行えます。また事前に財産をまとめる作業を行うことで、自身の財産状況を整理することにも繋がります。 


生前整理と言うと、どうしても死後のことを考えるのでネガティブな印象を持つ人も多いですが、残された家族のこと、またこれから先どのように生きていくかを再確認できる作業としてもお勧めですので、ぜひ一度試してみてください。 

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